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2D先行について

今回は、アニメ ソードガイThe Animation を例に挙げ、2D先行について説明します。

作画とCGのハイブリッドアニメーションでは、カット作業の入り口として2D(作画)先行と3D(CG)先行があると前回までにお話したところです。
今回は、アニメ ソードガイThe Animation を例に挙げ、2D先行について説明します。

ソードガイThe Animation では、原則としてキャラが作画、武装魔が3DCGで描かれ、両方の要素が登場するカットがあります。
このカットは打合せにて、作画キャラとのアクションを重視して作画から作業を始めることになりました。これが2D先行です。
3DCG部は、作画部からL/O(レイアウト)が上がってくるまで待ちになります。

暫くすると作画部からL/Oが上がって来ます。
このカットは作画と3DCGのアクション絡みがあるので、L/Oよりも枚数が多いラフ原になりました。

同時にシートが届きます。ここに書かれたタイミングを基に、ラフ原をカット尺の動画にします。

ラフ原動画を下敷きにしてカメラを合わせます。その後、演出意図や人物との対比を意識しつつ良いと思う動きは取り入れ、モーションを付けていきます。
アニメでは、タイミングのタメツメを大げさにしたり、パースの嘘を吐いたりすることもよくあります。但しこのカットでは、剣がぶつかるタイミングと場所は変えてしまわないように注意します。

3DCGのモーションがOKになったら、タップ穴とフレームの分かる線画の連番画像を用意して作画部に渡します。
作画キャラの剣と3DCGの剣が、しっかりぶつかり合うように描くための参考にしてもらいます。

3DCGサイドで用意するエフェクトと合わせて、コンポジットをします。 3DCG作業はここまでで、コンポジットデータを撮影部に渡します。

さらに作画のカラー素材と背景素材が合わさり、ようやく撮影されます。
その後DB(ダビング)、V編を行い、ひとつの話数が完成します。